Dr.高須幹弥が解決! 鼻&美容整形相談室

2016年9月12日


たとえ不要な手術でも、患者が希望すればやる?やらない?

「医師から見て『必要ないな』と思う美容整形手術でも、患者さんが希望すれば手術するのでしょうか?」という患者さんからの質問にお答えします。

幹弥先生はカウンセリングのときに、患者さんが希望する手術に対して「必要ないな」と思うことはありますか?また、幹弥先生が必要ないと思った手術でも、患者さんが希望すれば手術することがありますか?先生の意見や考え方を聞きたいです。

Dr.高須幹弥

■何をもって「必要」と考えるのか

患者さんから求められた手術でも、医者の立場からすると「必要ないな」と思うことは、正直あります。何度か話しているように、美容整形は大きく2つに分けられます。

1つは、整えたり、若返えらせたりして、良くする手術。もう1つは、患者さんの自己満足のためだけに行なう手術です。他人から見れば整った顔でも、「おもいっきり鼻を高くしたい」「きれいな二重まぶただけれど、おもいっきり幅広の平行型二重にしたい」といったケースが後者に当てはまります。

前者の場合は、美容医学的に必要があるからやる手術です。言葉は悪いですが、顔や体に欠点があるので、それを直す手術と言えます。しかし後者の、患者さんの自己満足で形を変える手術は、美容医学的に言うと必要とは言えません。

ただ、患者さんはやりたいわけです。美容医学的には必要がなくても、患者さんにとっては必要があるので、そういった観点から考えれば「どれも必要な手術」と言えるでしょう。

■美的感覚はさまざま。ただし、無理がかかる手術はやらない

「必要な手術かどうか」の線引きは非常に難しいものです。美的感覚や好みは人によって本当にさまざまで、たとえば、二重まぶたの幅が狭いほうが似合うのに、幅広い二重のほうがきれいだと思う人もいるわけです。どちらがその人にとって本当にいいのかというのは、一概には言えません。

また、大好きな芸能人がいて、「なるべくその芸能人と同じ顔に近づきたい」という人は、たとえ元々の顔がものすごくかわいくても、「憧れの人の顔に近づけるために整形したい」と思うものです。そんなとき、医師として心の中では「やる必要はないんじゃないかな」と考えていても、患者さんの希望により手術をすることはたしかにあります。

ただし、患者さんの顔や体、皮膚に無理がかかる手術だけはしないようにしています。
たとえば、「極端に鼻先を下げたい」という要望があっても、鼻中隔延長で極端に鼻先を下げると、鼻先の皮膚に負担がかかって、将来的に鼻が不自然な形になったり、鼻が曲がってしまったりすることがあります。そうした将来不都合が起きるような手術は勧めないようにしています。

■デザインの主導権は患者側にある

とは言え、美容整形手術において、デザインの主導権は本来、患者さんにあります。その患者さんの元の顔に応じて、一番自然で似合うパーツを提案することはありますが、それでも患者さん自身が気に入らなければ意味がないのです。

中には、本人と少数派の人はいいと感じても、世の中の9割ぐらいの人は、おかしいと思うデザインもあります。それでも本人が「それがいい」と信じているのであれば、それで手術を行なうこともあるでしょう。

そうした場合でも当院では、その後、修整もできないぐらいの手術はしないようにしています。将来、形が変わってしまったり、傷や後遺症が残ってしまったりしないような、安全な範囲内で勧めていますので、安心してカウンセリングに来てくださいね。