Dr.高須幹弥が解決! 鼻&美容整形相談室

2016年10月24日


美容整形クリニックに行ったら、医師の態度が悪い!

「初めて美容整形クリニックのカウンセリングを受けに行ったら、医師の態度が悪かった。態度の悪い医師をどう思いますか?」という患者さんからの質問にお答えします。

二重まぶたの手術がしたくて、先日初めて美容整形クリニックのカウンセリングを受けに行きました。初めてだったので質問したいことを書いたメモと、あと、なりたい芸能人の目の切り抜きなどもいくつかファイルに入れて持って行きました。私なりに頑張って説明や質問をしたところ、担当の医者は露骨に嫌そうな顔をして、「そんなに心配だったら手術するのをやめれば?」と言ってきました。結局私は手術するのをやめ、そのクリニックを後にしましたが、どうにも納得がいきません。幹弥先生はこの医者の態度をどう思いますか?

Dr.高須幹弥

■「そんなに心配だったらやめれば」は絶対言ってはいけない

難しい問題ですが、結論から言えばこの患者さんは、その医師の手術を受けなくてよかったと思います。おそらく、その医師は、この患者さんの手術をしたくなかったのでしょう。

文章だけでは詳しいことがわからないので、なぜ手術したくなかったのかはわかりません。ただ、ひとつ考えられるのは、患者さんから細かい要望をされればされるほど、その通りに仕上げるのが難しいので前向きな気持ちが持てなかった、もしくは、手術後の仕上がりが想像と違うということでトラブルになりかねないと考えたのかもしれません。それで、わざと冷たい対応をとったということもあるでしょう。

とは言え、だからと言って「そんなに心配だったらやめれば」ということは、医師として絶対に言ってはいけないと思います。少なくとも僕は絶対言いません。患者さんは心配だからいっぱい質問するのであって、そういう心配な人に対して「(手術を)やめれば」と声をかけるのは絶対にいけないことだと思っています。

■手術をしたくない患者に冷たい態度をとる医師はいる

美容外科医の中には、「この患者さんの手術をしたくないな」と思ったら、わざと冷たい態度をとったり、目をそらしたり、軽く舌打ちをしたりする医師がいます。そうすると、患者さんのほうが「この医者の手術を受けたくないな」と思い、帰ってくれるからです。

なぜこのようなことが起きるのかと言うと、美容外科の手術カウンセリングは、「病気を治す」ことを目的として行われる診察とはまったく異なるからです。たとえば、風邪ひいて内科にかかれば、必ず診察して薬を出してくれます。「僕は君を治療したくないから、帰って」という医師はいないですよね。それは法律で決まっているからなのです。医師には「応召義務(おうしょうぎむ)」というものがあり、病気で困っている人が来たら、絶対にそれに応じてなければいけないと法律で決められています。

しかし、この応召義務は、美容整形に関しては適用されません。なぜなら、美容整形は病気を治すのではなく、その人の自己満足のためや、さらなる幸せを得るための治療だからです。そのため、応召義務が適用されないのです。

よって、美容外科医のほうも、「この患者さんとはフィーリングが合わないな」と思ったら、断ることがあります。とくに、度を越して神経質な人や大きなストレスを抱えていそうな人など、手術すると後々トラブルになる確率の高そうな人は、手術をお断りすることが多いでしょう。しかし、「手術やめれば」「手術したくない」と言うと、ケンカになってしまいます。では、どうするか? 患者さんのほうから去ってもらうために、わざと冷たい態度をとるのです。

■医師とのフィーリングも大切

ご相談の方を担当した医師が本当にそう思っていたかどうかはわかりませんが、可能性のひとつとして考えられなくはないでしょう。とは言え、すべての医師がそうした態度をとるわけではありません。

少なくとも僕の場合は、細かい要望や、たくさんの質問をされたら、それらに対して、すべて答えます。美容整形は魔法ではないので、できることとできないことがあること、それをやることによって、かえって不自然になり、美しくなくなる可能性があることを徹底的に説明します。その上で、手術するかどうかを患者さんに委ねるようにしています。決して一方的に断ることはしないよう、徹底的に説明して、理解を得られるようには考えているつもりです。

美容整形は「手術をしたら、はい、おしまい」ではなく、手術してダウンタイムがあって仕上がりができて、仕上がりが気に入らなかったらまた検診して…という、意外に長いおつき合いになります。ですから、「この先生だったら手術を受けても大丈夫だな」と、カウンセリングで確信を持てたときだけしか手術をしない。患者さんの側がこうした考えを持っておくことも大切です。

この患者さんが、フィーリングの合う医師に巡り会えることを願っています。もしも、通える範囲内なのであれば、一度僕のカウンセリングにいらしてみてください。