Dr.高須幹弥が解決! 鼻&美容整形相談室

2016年8月24日


美容整形で芸能人の顔に近づけることはできる?

「美容整形で、どうしても憧れの芸能人の顔に近づけたい」という患者さんからのお悩みについてお答えします。

憧れの芸能人がいて、どうしてもその人の顔に近づけたいです。
美容整形で近づくことは可能でしょうか。また、その際、芸能人の写真を持っていったほうがよいでしょうか。

Dr.高須幹弥

■美容整形で、憧れの芸能人の顔になれる?

最近若い女の子に関して言えば、半分近くの子はそんな風にリクエストされます。写真は、できれば持ってきてくれたほうがいいでしょう。今は大抵の場合、検索すれば診察室のパソコンで写真を出すことができますが、なかには検索しても出てこないケースがありますので、持ってきてもらうに越したことはありません。

さて、では実際に美容整形で芸能人と同じ顔にできるかというと、それは難しい問題です。私たち病院側も「美容整形でなりたい芸能人・有名人顔ランキング」を出してアピールしていますが、本音を言えば、憧れの芸能人の顔に近づけるよりも、その人の顔の素材を生かして、その人の顔を美人にするとか整えるとか、そういう方向性にしたほうがいいと考えています。

憧れの芸能人とその患者さんの顔の土台が似ていれば、美容整形で近づけることはもちろんできます。しかし、患者さんが「なりたい」と思う顔と、近づけたいと思う顔がまったく違っていたら、近づけるよりむしろ、その人の顔の素材を生かして整った顔にするほうが、美人になる近道と言えます。

とはいえ、実際に患者さんに、「あなたはこの芸能人の顔に近づけるよりも、こういうふうにしたほうが美しくなれますよ」と言っても、なかなか納得してもらえないというのが現状です。

■美容整形の2つの役割

美容整形は、大きく2つに分けることができます。1つは、バランスの悪いものを整えて美しくする手術。そしてもう1つは、ただ単に患者さんの自己満足で形を変える手術です。

前者の「バランスを整える手術」は、たとえば細い一重まぶたや厚ぼったいまぶたを手術して、その人に一番合った二重まぶたをつくることや、小鼻が大きく広がって鼻の穴が大きい人の小鼻を整えて、バランスを良くすることです。つまり、その人の顔の欠点を直すことと言えるでしょう。欠点を直すと、必ずと言っていいほど人はかわいくなったり、美人になったりします。

一方、後者の「患者さんの自己満足のためだけやる手術」は、元々きれいな末広型の二重まぶたでとても似合っているのに、「この芸能人みたいに、幅広平行型の二重まぶたにしてください」と言われて、言われるがままにすることです。こうした患者さんは時々いますが、その結果かわいくなるかというと、それはまったく別の話。手術しなくてもいいのにわざわざ幅広平行、場合によってはお化けみたいな幅広平行型の二重つくることもあるわけですから、美しさという点から見ると、なんとも言えないところがあります。しかし、実際やってみると喜ぶケースもあり、一概に「その人のためになっていない」とは言い切れないのが現状です。

また、「あなたの顔をそんな風に整形してもかわいくはならない」と診察時に説得しても、残念ながらあまり耳を傾けてもらえることはありません。そのため、たとえば平行型二重にすると、まぶたの厚ぼったさが強調されたり不自然になったりして似合わない場合は、一旦「本当は末広型がいいよ」と説得を試みます。それでも「どうしても平行型がいい」と言われたら、「じゃあ、この芸能人ほど広げず、もう少し狭い幅でやってみよう」といったように、話し合いで妥協点を探しながら、どのように美容整形をするか決めていきます。

■このコラムのポイント
・なりたい芸能人の顔と、本人の顔の土台が似ていれば、美容整形で近づけることはできる
・なりたい顔と本人の顔に隔たりがある場合は、話し合いで妥協点を決める
・元々の顔の素材を生かして整った顔にするほうが、美人になる近道とも言える